「詳細03」の版間の差分

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(ページの作成:「<div id="詳細03" style="font-size: 150%;">03:屈折率の虚部が吸収を表す理由</div> : 波を : 光をp波とs波に分けてそれぞれ強度の比がし…」)
 
 
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<div id="詳細03"  style="font-size: 150%;">03:屈折率の虚部が吸収を表す理由</div>
<div id="詳細03"  style="font-size: 150%;">03:屈折率の虚部が吸収を表す理由</div>
: 波を
: <math>x</math>方向に進む波が<math>e^{-i(wt-kt)}</math>と表されたとする。<ref name = "ref1" />
: この状態で、屈折率が<math>n</math>の媒質に入ったとする。
: 光の速度と屈折率<math>n</math>の媒質中での速度の間には以下のような関係がある。
: <math>v_p = \frac{c}{n}</math>(<math>v_p</math>は物質中の光速。<math>c</math>は真空の光速。)<ref name = "ref2" />-----(1)
: また、速度<math>v_p</math>と波数<math>k</math>の間には
: <math>k = \frac{\omega}{v_p}</math>の関係がある。
: これは<math>v_p = f{\lambda}</math>に
: <math>k = \frac{2\pi}{\lambda}</math>を代入して、
: ⇔<math>v_p = f\frac{2\pi}{k}</math>
: ここに<math>{\omega} = 2{\pi}f</math>を代入すると、
: <math>v_p = \frac{\omega}{2{\pi}}\frac{2\pi}{k}</math>
: ⇔<math>k = \frac{\omega}{v_p}</math>-----(2)
: よって(1)に(2)を代入すると: 屈折率<math>n</math>の媒質中での波数は
: <math>\frac{\omega}{k_p} = \frac{\omega}{nk}</math>(<math>v_p</math>
: ⇔<math>k_p = nk</math>(<math>k_p</math>は物質中の波数。<math>c</math>は真空の波数。)
: ゆえに、屈折率が<math>n</math>の媒質に入ると、波は
: <math>e^-i(wt-nkt)</math>と表される。
: ここで、<math>\eta + i\kappa</math>のように屈折率が虚部を持ったとする。
: すると、波は以下のように表される。
: <math>e^{-i(wt-{\eta + i\kappa}kt)}</math>
: ⇔<math>e^{-{\kappa}kt}e^{-i(wt-{\eta}kt)}</math>
: 式から<math>e^{-{\kappa}kt}</math>部分は波の減衰を表すことがわかる。これは媒質によって光が吸収されていることを意味する。
: つまり屈折率の虚部である<math>\kappa</math>は吸収を表すことになっている。


: 光をp波とs波に分けてそれぞれ強度の比がしたようになっているとする。
==参考文献==
: <math>
<references>
\begin{cases}
<ref name = "ref1">[http://home.sato-gallery.com/hikaribussei/kiso_hikari(2).pdf http://home.sato-gallery.com/hikaribussei/kiso_hikari(2).pdf]</ref>
I_s^r &= {\left | r^s \right \vert^2}I_s^i + \\
<ref name = "ref2">遠藤雅守:電磁場の物理学ーその発生・伝搬・吸収・増幅・共振を電磁気学で理解するー</ref>
I_p^r &= {\left | r^p \right \vert^2}I_p^i
</references>
\end{cases}
</math>
: 右辺の<math>I_s^i, I_p^i</math>が入射光。左辺の<math>I_s^r, I_p^r</math>は反射光である。
: 辺々を足すと
: ⇔ <math>I_s^r + I_p^r = \left | r^s \right \vert^{2}I_s^i + \left | r^p \right \vert^{2}I_p^i</math>
: ⇔ <math>I_s^r + I_p^r = (\left | r^s \right \vert^{2} + \left | r^p \right \vert^{2})I_p^i</math>(∵右辺の入射光は自然光で<math>I_s^i = I_p^i</math>)
: ⇔ <math>I_s^r + I_p^r = \frac{\left | r^s \right \vert^{2} + \left | r^p \right \vert^{2}}{2}2I_p^i</math>
: ⇔ <math>I_s^r + I_p^r = \frac{\left | r^s \right \vert^{2} + \left | r^p \right \vert^{2}}{2}(I_s^i + I_p^i)</math>
: ⇔ <math>\frac{I_s^r + I_p^r}{I_s^i + I_p^i} = \frac{\left | r^s \right \vert^{2} + \left | r^p \right \vert^z{2}}{2}</math>
: ゆえに、光強度反射率はp波とs波の平均で与えられる。

2021年12月1日 (水) 04:03時点における最新版

03:屈折率の虚部が吸収を表す理由
方向に進む波がと表されたとする。[1]
この状態で、屈折率がの媒質に入ったとする。
光の速度と屈折率の媒質中での速度の間には以下のような関係がある。
(は物質中の光速。は真空の光速。)[2]-----(1)
また、速度と波数の間には
の関係がある。
これは
を代入して、
ここにを代入すると、
-----(2)
よって(1)に(2)を代入すると: 屈折率の媒質中での波数は
(
(は物質中の波数。は真空の波数。)
ゆえに、屈折率がの媒質に入ると、波は
と表される。
ここで、のように屈折率が虚部を持ったとする。
すると、波は以下のように表される。
式から部分は波の減衰を表すことがわかる。これは媒質によって光が吸収されていることを意味する。
つまり屈折率の虚部であるは吸収を表すことになっている。

参考文献

  1. http://home.sato-gallery.com/hikaribussei/kiso_hikari(2).pdf
  2. 遠藤雅守:電磁場の物理学ーその発生・伝搬・吸収・増幅・共振を電磁気学で理解するー