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提供: ComplexRI: Manual
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<div id="入力01"  style="font-size: 150%; color:Aqua;">01:タイトル</div>
 
: これはアウトプットファイルの名前になる。自分のわかりやすいようにつけてほしい。デフォルトはno-titleである。
 
: [[File:2Newtoppage.png|1500px]]
: これはComplexRIの標準入力のスナップショットです。
: ComplexRIの入力は大きく二つに分類されます。左の部分は、ATR-IR実験の情報に関する部分、右の部分は複素屈折率のフィッティングのパラメータを調整する部分です。以下では、それぞれについて説明します。
 
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<div id="入力02"  style="font-size: 150%; color:Aqua;">02:ファイル</div>
<div id="Information of ATR-IR experiment"  style="font-size: 200%;"> Information of ATR-IR experiment </div>
: ここでは実験結果のファイルを入力してほしい。以下に例を示す。(ファイル全体が大きすぎるので一部を示している。)
 
: [[File:FILE01.png|200px]]
: 形式の指定は以下の3つです。
: (1)Txtファイルである。
: (2)波数とそれに対応する反射率もしくは吸光度が列ごとに並んでいる。
: (3)列と列の間は空白で区切られている。
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<div id="入力03"  style="font-size: 150%; color:Aqua;">03:反射率か吸光度か?</div>
<div id="Input01"  style="font-size: 150%;"> ①ATR-IR File </div>
: 結果のファイルで吸光度と反射率のどちらを読み込ませようとしているかを指定してほしい。
: ここでは、ATR-IRの実験データをアップロードしてください。中身は以下のようになっている必要があります。
: 選択肢は次の3つである。
: [[File:NewFILE01.png|200px]]
: (1)反射率で単位が(%)である。
: ファイルの先頭に文字がある場合、それらは無視されます。各列は空白またはコンマで区切られている。
: (2)反射率で単位が(%)ではない。
: 例えば、ATR-IRでエクスポートしたcsvファイルを使用できます。
: (3)吸光度
 
: デフォルトは(1)です。
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<div id="入力04"  style="font-size: 150%; color:Aqua;">04:波数範囲</div>
<div id="Input02"  style="font-size: 150%;"> ②The order of data </div>
: 屈折率の分散を解析する波数範囲を指定してほしい。
: データの並び方を入力してください。
<div id="入力05"  style="font-size: 150%; color:Aqua;">05:データの列の指定</div>
:: Ascending order: 波数が昇順 (下の図の左側)。(デフォルト)
: 入力ファイルのうち解析に用いる列を指定してほしい。
:: Descending order:波数が降順 (下の図の右側)
: 波数、反射率(あるいは吸光度)についてそれぞれ指定してほしい。
:[[File:NewFILE01.png|200px]][[File:NewFILE04.png|220px]]
: デフォルトは波数が1行目、反射率(あるいは吸光度)が2行目になっている。
 
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<div id="入力06"  style="font-size: 150%; color:Aqua;">06:昇順か降順か?</div>
<div id="Input03"  style="font-size: 150%;"> ③Reflectance or Absorbance? </div>
: データの並び方を指定してほしい。これは波数の並び方が昇順か降順かを与えてほしい。
: ATR-IRのデータの種類を選択してください。
: デフォルトは降順になっている。
:: Reflectance(%): 反射率のスペクトル。単位は(%)。(デフォルト)
:: Reflectance:    反射率のスペクトル。
:: Absorbance:    吸光度スペクトル。
: それぞれのデータは以下の関係を持っています。
:: <math> Reflectance(%)=Reflectance*100 </math>
:: <math> Absorbance=-\log_{10}(Reflectance) </math>
 
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<div id="入力07"  style="font-size: 150%; color:Aqua;">07:実験で用いた基質の種類</div>
<div id="Input04"  style="font-size: 150%;"> ④The Substrate in ATR-IR </div>
: 全反射実験で用いた基質の種類を入力してほしい。これはn1の屈折率を指定することになっている。
: ATR-IR実験で使用した基板の屈折率を入力してください。ここには、よく使われる3つの基板は選択として用意します。
[[File:全反射実験.png|500px]]
:: Diamond(Refractive Index = 2.38) (デフォルト)
: 選択肢は次の4つである。
:: Zinc selenide(Refractive Index = 2.40)
: (1)diamond。屈折率は2.38と設定される。
:: Germanium(Refractive Index = 4.0).
: (2)zinc selenide。屈折率は2.40と設定される。
:Otherを使うことで基板の屈折率の値を入力することもできます。
: (3)germanium。屈折率は4.0と設定される。
:[[File:4_other.png|500px]]
: (4)上記以外。これは屈折率を自由に設定できる。実際の実験で上記3つの基質以外を使った場合を想定している。しかし上記3つの基質のいずれかを使った場合でも、より厳密に屈折率を指定したい場合はこれを用いることも可能である。。
 
: デフォルトは(1)になっている。
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<div id="入力08"  style="font-size: 150%; color:Aqua;">08:入射角</div>
<div id="Input05"  style="font-size: 150%;"> ⑤Incident angle in ATR-IR </div>
: 全反射実験の光の入射角を指定してほしい。
: ATR-IR実験のIR光の入射角を入力してください。(デフォルト=45°)
[[File:全反射実験.png|500px]]
 
: 上の図でいうところの<math>{\theta}_i</math>である。
: デフォルトは45°になっている。
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<div id="入力09"  style="font-size: 150%; color:Aqua;">09:吸収がないときの屈折率</div>
<div id="Input06"  style="font-size: 150%;"> ⑥Select the column of your data  </div>
: 吸収がないときの屈折率を入力してください。
: 入力ファイルの中で解析したいデータの列番号を入力してください。
: これはコーシーの方程式<math>n = A + \frac{B}{{\lambda}^2} + \frac{C}{{\lambda}^4}</math>から計算できる。解析したい物質及び波数範囲に合わせて適切なパラメータ及び波長を与え、求めた値を入力してほしい。
:: Wavenumber: 波数の列番号。 (デフォルト: 1)
「参考サイト」
:: ATR-IR data: 反射率もしくは吸光度の列番号。(デフォルト: 2)
 
: 例えば、以下のようなファイルをアップロードした場合は、1列目と5列目を選んで解析に用いることができる。
: [[File:NewFILE03.png|500px]]
: [[File:6_15.png|300px]]
 
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<div id="入力10"  style="font-size: 150%; color:Aqua;">10:残差の指定</div>
 
: ここでの解析を終了するための指標になる。<u>[[#内部処理|内部処理]]</u>の<u>[[#説明01|説明01:フィッティング方法]]</u>で述べるように最小二乗法を繰り返し行い、残差がここでの入力値より小さいかどうかで解析の終了、続行を判定している。
<div id="Control parameters of ComplexRI fitting"  style="font-size: 200%;">Control parameters of ComplexRI fitting </div>
: <span style color="red">注意!!小さすぎると終わらないことがある。</span>
 
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<div id="入力11"  style="font-size: 150%; color:Aqua;">11:フィッティング関数のパラメータの設定の有無</div>
<div id="Input07"  style="font-size: 150%;"> ⑦Title of your job </div>
: フィッティング関数の初期の本数およびパラメータの初期値を手動で与えるか自動で設定するかを選択できる。
: 今回の解析に名前を付けてください。<span color=”red”>(※半角入力)</span>。 結果は@Title.xlsxという名前のエクセルファイルに保存されます。
: 自動の場合は<u>[[#内部処理|内部処理]]</u><u>[[#説明01|説明01:フィッティング方法]]</u>で述べたように決定している。
 
: 手動で決定する場合は、まず、Lor_numにローレンツ関数の本数を入力してほしい。最大は5となっている。
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: 次に、Lor_numの値に応じて、INIT_A1, INIT_N1, INIT_G1と出てくる。これはローレンツ関数<math>\frac{A}{\nu_l-\nu-i\gamma}</math>のパラメータ<math>A, \nu_l, \gamma</math>に相当している。
<div id="Input08"  style="font-size: 150%;"> ⑧Input the fitting range </div>
: 最後の数字が同じINIT_A, INIT_N, INIT_G3つが一組となって一つのローレンツ関数のパラメータの初期を与えることになる。それぞれ、INIT_Aは<math>A</math>, INIT_Nは<math>\nu_l</math>, INIT_Gは<math>\gamma</math>に対応している。
: フィッティングを行う範囲を波数単位で入力してください。ComplexRIはこの範囲でのみ解析を行います。
:: Minimum wavenumber: 波数の下限。 (デフォルト: 1636)
:: Maximum wavenumber: 波数の上限。 (デフォルト: 1863)
 
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<div id="Input09"  style="font-size: 150%;"> ⑨Refractive index of target sample in non-resonance region (<math> n_j^0 </math>) </div>
: 対象分子の非共鳴領域における屈折率(<math> n_j^0 </math>)を入力してください。(デフォルト=1.360)
: 詳細は<u> [[Theory#Fitting procedure| How to Fit the ATR-IR spectra]] </u>で説明しています。
 
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<div id="Input10"  style="font-size: 150%;"> ⑩The tolerance of fitting </div>
: フィッティングの収束判定のしきい値を指定してください。(デフォルト: 0.02)
: 最小二乗法の残差は与えられた値よりも小さくなったらフィッティングが終了します。
: 詳細は<u> [[Theory#Fitting procedure| How to Fit the ATR-IR spectra]] </u>で説明しています。
:<span style color="red">注意!! この入力値が小さすぎると解析が終わらないことがあります。 </span>
 
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<div id="Input11"  style="font-size: 150%;"> ⑪ Manually set the initial parameters </div>
: フィッティング関数のパラメータの初期値を自分で設定するかを選択してください。
:: No: 内部で自動的に設定されます。(デフォルト)
:: Yes: ユーザーが入力します。
: フィッティングにおいて、複素屈折率はローレンツ関数を用いて表しています。
:: <math>n_j=n_j^0+\sum_{l=1}^{l_{max}} \frac{A_l}{\nu_l-\nu-i\gamma_l}</math>
: <math> n_j^0 </math> ⑨での入力になっています。ローレンツ関数の本数<math> l_{max} </math>とそれに対応するパラメータ <math> A_l, \nu_l, \gamma_l </math> 初期値を決定する必要があります。
: <math> No </math>を選んだ場合、パラメータの初期値は<u> [[Theory#Auto Fitting| Automatically determine the initial parameters in fitting procedure]] </u>で説明されているようなアルゴリズムで自動的に決定されます。
: <math> Yes </math>を選んだ場合、<math> l_{max} </math> と それぞれのローレンツ関数に対する<math> A_l, \nu_l, \gamma_l </math>の初期値を自分で設定することが可能です。<math> A_l, \nu_l, \gamma_l </math> の単位は<math>cm^{-1}</math><math> l_{max} </math>の最大値は5になっています。
: [[File:11yes.png|500px]]

2022年3月3日 (木) 01:55時点における最新版


2Newtoppage.png
これはComplexRIの標準入力のスナップショットです。
ComplexRIの入力は大きく二つに分類されます。左の部分は、ATR-IR実験の情報に関する部分、右の部分は複素屈折率のフィッティングのパラメータを調整する部分です。以下では、それぞれについて説明します。

Information of ATR-IR experiment

①ATR-IR File
ここでは、ATR-IRの実験データをアップロードしてください。中身は以下のようになっている必要があります。
NewFILE01.png
ファイルの先頭に文字がある場合、それらは無視されます。各列は空白またはコンマで区切られている。
例えば、ATR-IRでエクスポートしたcsvファイルを使用できます。

②The order of data
データの並び方を入力してください。
Ascending order: 波数が昇順 (下の図の左側)。(デフォルト)
Descending order:波数が降順 (下の図の右側)。
NewFILE01.pngNewFILE04.png

③Reflectance or Absorbance?
ATR-IRのデータの種類を選択してください。
Reflectance(%): 反射率のスペクトル。単位は(%)。(デフォルト)
Reflectance: 反射率のスペクトル。
Absorbance: 吸光度スペクトル。
それぞれのデータは以下の関係を持っています。

④The Substrate in ATR-IR
ATR-IR実験で使用した基板の屈折率を入力してください。ここには、よく使われる3つの基板は選択として用意します。
Diamond(Refractive Index = 2.38) (デフォルト)
Zinc selenide(Refractive Index = 2.40)
Germanium(Refractive Index = 4.0).
Otherを使うことで基板の屈折率の値を入力することもできます。
4 other.png

⑤Incident angle in ATR-IR
ATR-IR実験のIR光の入射角を入力してください。(デフォルト=45°)

⑥Select the column of your data
入力ファイルの中で解析したいデータの列番号を入力してください。
Wavenumber: 波数の列番号。 (デフォルト: 1)
ATR-IR data: 反射率もしくは吸光度の列番号。(デフォルト: 2)
例えば、以下のようなファイルをアップロードした場合は、1列目と5列目を選んで解析に用いることができる。
NewFILE03.png
6 15.png

Control parameters of ComplexRI fitting

⑦Title of your job
今回の解析に名前を付けてください。(※半角入力)。 結果は@Title.xlsxという名前のエクセルファイルに保存されます。

⑧Input the fitting range
フィッティングを行う範囲を波数単位で入力してください。ComplexRIはこの範囲でのみ解析を行います。
Minimum wavenumber: 波数の下限。 (デフォルト: 1636)
Maximum wavenumber: 波数の上限。 (デフォルト: 1863)

⑨Refractive index of target sample in non-resonance region ()
対象分子の非共鳴領域における屈折率()を入力してください。(デフォルト=1.360)
詳細は How to Fit the ATR-IR spectra で説明しています。

⑩The tolerance of fitting
フィッティングの収束判定のしきい値を指定してください。(デフォルト: 0.02)
最小二乗法の残差は与えられた値よりも小さくなったらフィッティングが終了します。
詳細は How to Fit the ATR-IR spectra で説明しています。
注意!! この入力値が小さすぎると解析が終わらないことがあります。

⑪ Manually set the initial parameters
フィッティング関数のパラメータの初期値を自分で設定するかを選択してください。
No: 内部で自動的に設定されます。(デフォルト)
Yes: ユーザーが入力します。
フィッティングにおいて、複素屈折率はローレンツ関数を用いて表しています。
⑨での入力になっています。ローレンツ関数の本数とそれに対応するパラメータ 初期値を決定する必要があります。
を選んだ場合、パラメータの初期値は Automatically determine the initial parameters in fitting procedure で説明されているようなアルゴリズムで自動的に決定されます。
を選んだ場合、 と それぞれのローレンツ関数に対するの初期値を自分で設定することが可能です。 の単位はの最大値は5になっています。
11yes.png